「ユニバーシティの覇者」ネタバレ感想(前半)

そろそろ本格的に金が欲しいはずのいらじ先生の作品。
小銭は稼げてるようですが生きている額ではないので、
じわじわと手持ちが減ってくれれば幸いです。
## 感想を書き溜めてるうちに絵師辞める辞める詐欺が起こっており
## 別でまとめておこうかなぁと思う次第です。

さて、ユニバーシティの覇者の感想を書いていきたいと思います。
この感想書くために3回ぐらい読み直してます、いやーおもいろいしょうせつだなぁ。
もちろん圧倒的ネタバレありでお送りします。



〇ストーリーの主軸
いらじ先生曰く主人公は武田勇輔ですが、、、
第一部は実質ミミカ、第二部は実質カタリナがストーリーの主軸です。
## まぁ第二部はエターってますが

主人公はどちらかというと本当の主人公というよりは便利な舞台装置です。
能力の幅が無駄に広く、恐らくどんな敵でも強引にストーリーを解決してくれます。
武田勇輔本人の出来事に対する動機は非常に希薄で
主軸のミミカ、カタリナに何か起こったから勇輔が解決する、といったストーリーが主軸です。
このためあまり主人公に共感できそうにありません。


これは話の整合性とも関連しており
第一部のミミカについては過去から現在まで小さい矛盾はあるものの
概ねストーリーに一貫性が見られます。
しかし勇輔はぱっとみても露骨に複数の矛盾があり、明らかに重要キャラではありません。
第二部はパクリだらけなのでちょっと何とも言えません。



〇第一部ストーリーのあらすじ
・武田勇輔は小さいころ触れたものの内容を読み取ったりする能力があり
 勉強漬けの日々を送っていたが、台所のいたずらがもとで母や家族と家を失う。
・なんやかんやとヤクザに協力しながら暮らしていると創覇大学の先生(山田)にスカウトされ
 住む家が欲しいからと大学を受けることにする。
・大学に合格し、寮が二人部屋からなので入学時に持ち家がなかったミミカと二人で寮に入る。

・たまたま大学で内乱が起き、校長がすげ変わるが。
 内乱を解決すると自動的に勇輔が大学で一番強いもの(=ユニバーシティの覇者)になる。

・それとは全く関係なく、ミミカが実はイスラエルの軍事兵器であることがわかる。
 ミミカの脳には機械が埋め込まれており、寿命幾ばくも無いことがわかる。
・イスラエルの関係者が創覇大学に潜入しておりミミカをさらい、本国へ帰そうとする。
・連れ戻される船に強引に乱入し力でミミカを取り戻す。
 寿命に関してはイスラエルと日本と密約を交わしたとか何とかで何とかなっておしまい。

## 「ユニバーシティの覇者に成り行き上なる」というストーリーと
## 「ミミカの正体およびイスラエル軍の人体実験云々を解決する」、
## の二つが並行して書かれている理解でよいと思います。
## 通常良い作品はこういう事件は関連するものですがほぼ別のイベントです。


〇武田勇輔
先生特有の無駄な書き込みがあるためわかりづらいですが主人公です。
というか第二部では
漆黒のジャケットの下に白シャツ、ジーンズを穿き、やや幼さの残る端正な顔立ちの十八歳
とあるのに全然格好が違うんですが、、、日によって服が違うんですかね
## 先生キャラには設定が大事とか言っときながら忘れてんでしょうね

いらじ先生の設定的には最強らしいですが
第一部中では少なくとも教師山田と料理部部長に「勝てない」と本人が言っており
さらに後述の鬼塚嬢に殺されかけています。
(助かったのは鬼塚嬢の行動に一貫性がないためなので実質死んでました)
先生、こいつはただでさえ意味不明なのに矛盾する記述を更に増やすのはやめてください。
適当(悪い方の意味で)な能力だなぁ、しかし。
モノの力を過剰に引き出すとありますが、後半のツイートにあるように
実質何でもありです。考察するのも意味がないぐらいなんでもありです。
モノを触ると記憶を知ることができるのは百歩譲るとしても、
なぜ最適な使い方がわかるのか意味不明です、作られた工場の記憶が見えるだけじゃないの。
着ている服からは本人の記憶がほぼ自在に読めます
てかこの理屈なら呼吸してる空気触っても記憶読めるんじゃないです?

第二部では思いがこもっているから記憶が読めるといった文があるのですが
戦ってる相手の服から相手の母親が殺された記憶を読みだしたり
レンガから透明な相手の位置を読み取ったり、正直物語の都合上必要な記憶を読めます。
全部記憶読めばいいのになぜかたまに記憶を読まず直接聞いたりします。
## 話した後に記憶読むのですごい2度手間です

他にも本を持つだけで内容が理解できたりするんですが
この能力を幼少時親に知られたため、英才教育を施されているのですが何故か字が書けません。
どんな英才教育なんだ、エア学習の英才教育?
頭では字がわかっているのに腕が動かないらしいです、実は障害があるんしょうか・・・

この主人公、幼少時に能力を上手く使えず実家を焼いてしまいます。
## 下はイメージ図です、実際はガス爆発です。

そのせいで実質天涯孤独です。
## どっかで実は妹は生きてるみたいなのを見ましたが忘れました、、

その後作中ではやくざの用心棒をしながら暮らしていたようですが
安心して住む家が欲しいため、教師山田のスカウトを受けて創覇大学を受験します。
## ホテル暮らしかやくざに住み込ませてもらうのではだめなん?金も持ってるみたいだし

ですがその後実は料理上手だという事が判明し、一人暮らしが長いから料理ぐらいできるとか言い出します。
え、料理できる環境で長く暮らしてたのに家がないの?台所だけ屋外にあったの?
ヤクザの家で台所だけ借りて外で寝てたの?などと疑問がつきません。

とりあえず主人公の割に設定の整合性がとらえておらず、なんだかよくわかりません。


さて、大学の寮とはいえ家を得た勇輔は・・・なんとこの後特に何もすることがありません。
頼まれたことをやったり、問題を解決するだけの主役がここに完成です。

挿絵の話で恐縮ですがちなみにコンパスがうまいと褒められていました。
こ、、このコンパスは超旧型なのでは・・・


〇鳳仙院ミミカ
## 背景(の特にヒビ)がひどいのでファンの方が直した絵だと思いますがいいのがなかったのでこれで
ヒロインですが第一部では話の中心です。
その正体は中東当たりの思念兵器で、脳の中身が一部機械でできています。
思念能力も特殊で結構自在に新しい能力を作ったりします。
通常の人間にはそういうことはできないようなのですが、
作中の登場人物は一人を除き誰も気にしません。
## 大学は思念能力の研究もしており格好の研究対象のはずですが・・・


物語後半では人格を機械っぽいものと人間っぽいものを切り替えることができ、人間かと言われると微妙なラインです。
基本的には人間として運用されており、あまりその辺詳しく突っ込まれることはなさそうです。
正体がわかる一部終盤から二部前半では恥ずかしいことが起こると
漫画のロボみたいに頭から水蒸気を出すような記述が増えます。
## 一部の最初では起こらないのに
(2017/7/23追記)
## 一部の最初で耳から蒸気を出すシーンがありました、気づいていなかったとはくやしい・・!


なお髪飾りは頭の機械を制御するための装置が形を変えたものです。
主人公の服装設定は忘れてるのにヒロインのこの設定は覚えてるのね先生・・・


さてミミカの能力についてですが本文中ではフェイクがあり、わかりづらくなっています。
いじめの副産物として目覚めたとか、脳に埋め込んだ機械のおかげとか。
先生は上記のように書いていますが、文中の描写から見るに
「脳に埋め込んだ機械が任意の能力を作り出せる能力」が本質で、上記内容は作りだして使えるもの一覧っぽいです。
しかしこいつも何でもありな能力ですね、、またか

## 直接関係ありませんが「何でもできる系」のキャラを用意してしまうと
## 物語が一瞬で解決してしまい困る、という旨のことを成田良悟さんが
## 書いていましたが、いらじ先生にはそのような悩みは一切ないようです。

さて、本人はお気楽女子大生、、というよりも女子中学生ぐらいのノリで動きます
 ・見た目が良く成績優秀で陸上部だが何故かいじめられていた
 ・いじめられてた相手をバリア能力で執拗に攻撃し半身不随に
 ・FPSなどの洋ゲー、アニメ/ゲームが趣味
 ・勇輔に惚れておりひたすら突っかかる(完全にチョロイン

・・・うーんどこに魅力を感じればいいか微妙です。
まぁ小説説明のキャラ紹介ではクソアマ(原文ママ)と書かれているのでクソアマなんでしょう。


〇武田勇輔と鳳仙院ミミカ
この二人を並べて書いた時、いらじ先生をご存知の方はなんとなく感じたと思うのですが
先生は自分の内面のうち
「料理好きな部分」と「ゲーム好きな部分」を主人公とヒロインに分けて設定している気がします。

二人には外見が良い、運動神経が良いと理想的な特徴が与えられており
願望を二人に分けて反映したのかなぁ、と邪推する感じです。
多分自分の内面を投影したいあまり、ミミカにいじめられてた話がくっついたんだと考えています。
とはいえ他の設定が強すぎるため、完全に浮いた設定になっていると思います。


〇西条啓壱朗
絵には載っていますがモブです。
えーっと理事長の息子で幼いころ父に母が殺されその復讐に生きています。
理事長は結局勇輔に倒されてしまい、父とは微妙に和解。
その際奥義を書いた手帳をもらい、読むだけで奥義を習得します。
## ここ笑いどころだったんでしょうか


なお先生による追加能力説明もされていますが、、だから何だという感想しかないです。
## 本文中いてもいなくても的な扱いであるため特に感想がない


まぁ強いみたいですというか他の学年が弱すぎるんです、意味不明に。


その後ミミカ奪還時には中ボスを倒してなんか実質ナンパしていました。
こいつの和解の話必要だったん?先生の思考は私には深すぎてわかりません


〇鬼塚美由紀

啓一郎の父親の側近です、、が、どうやら死んだ啓一郎の母に似ているようです。
## 見た目通りかなり若いのですが、、母は若作りだったんでしょうか

どうやら中身は鬼らしく、あまり注目されていない桃野郎の悲惨なる冒険における
鬼の血を継いでいる、、らしきことが示唆されています。
ちなみにこの話、先生のグロ趣味が露骨に反映されておりグロいだけでした。
## いやほんとエターなうえにグロイだけなので感想がないです。

なお作中で勇輔を倒すための刺客として現れ
「死ね!」と襲い掛かり、鬼に変身して「殺す・・・」と言ったと思いきや、
「能力の制御ができない、、にげて、、」と言動が変化し
ん?えーーと殺しに来たんだよね?
とこちらが正しく読めているか不安にさせてくる人物です。

なお、勇輔がユニバーシティの覇者になった後は勇輔の姉ポジに収まり
こちらとしては理事長に誓ってた忠誠はどこ行ったのかと思うのですが
先生の中ではそれなりに主要キャラに収まっているようです。


〇校長と山田先生

年配の男が書けないのを構図でごまかす先生、、さすがです!



大変長くなりましたがまだ本文中の矛盾等の感想に至ってないので
ここまでで前編とさせてもらいます。

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